今治タオル、泉州タオルと普通のタオルとの違い



泉州タオルについて

 

 

次は泉州タオルについてです。今治タオルと共に代表的なタオルの生産地となっている泉州タオルですが、タオル作りが始まったのは今治よりもやや早く、大阪で舶来雑貨商をしていた新井末吉氏が明治18年にドイツの輸入品の中からタオルを見つけたことで始まっています。

 

新井末吉氏はまさに先見の明を持って今後の日本での需要を想定し、泉佐野市の白木綿業者に製織の研究を勧めたのでした。その2年後に現在まで受け継がれることになった製織方法に成功し、泉州タオルの歴史もスタートしたのです。

 

泉州タオルの特徴はやはり吸水性の良さ、やわらかさ、清潔さです。泉州タオルは「後晒タオル」です。もともと生産過程における糸切れを防止し、織りやすくするために糊やロウが付けられているのですが、これらを取る晒し工程を、生地を織った後で行います。晒し工程が後で行われると、糊やロウだけではなく、工程途中でついた汚れもしっかり落とすことができます。

 

しかも、こうして糊やロウがしっかり取り除かれたことにより、タオルは水をはじかずに吸水性にも優れているのです。綿が本来持っている特性が引き出され、ふんわり優しい肌触りも実現しています。

 

洗濯しても縮みが少ないのも泉州タオルの特徴です。縮みが少ないために、衣服やインテリア用の生地としても適している程です。いずれにしても、今治タオルと泉州タオル、どちらも日本を代表する2大ブランドということで間違いないでしょう。